Q10:現代の企業会計の答え

 答えは、2005年3月期決算では、204億4,500万円です。さて、なぜこうしたことがわかるのでしょう。少し説明をしていきましょう。

 日本には、約250万の会社があり、経営学部卒業生の多くは、「会社」に就職します。学生だって、会社の経営状況に無関心ではいられません。「就職したのにしばらくしたら倒産」では困るからです。

 会社がいまどのような経営状況にあるか?儲っているか?潰れる危険はないか?会社の「なか」にも「そと」にも、会社の経営状況を知りたい人はたくさんいます。

 会社の「なか」には、経営者、従業員。「そと」には、株主、銀行、会社に部品や製品を納入している取引先、消費者、会社に税金を課す税務署などです。これらの人々あるいは組織を会社(企業)の利害関係者とかステークホルダーと呼んでいます。こうした人たちが、会社の経営状態を調べる手段の1つとして、財務諸表を読むことがあげられます。

皆さんが松下電器の製品を買っていれば「消費者」であり、松下電器の株をもっていれば「株主」になります。もし、働いていれば「従業員」ということになりますね。皆さんが松下電器の消費者であれ、従業員であれ、あるいは株主であっても、会社の経営状況に無関心ではいられませんね。たとえば、会社はもうかっているのか、つぶれる危険はないのか、商品価格は適正なのか、もうけはどのように処分(分配)されているのか、などなど知りたいことは色々あります。このようなことを知るにも、会社が公開する決算書(財務諸表という)を読まなければなりません。

 1年生第2学期の必修科目「現代の企業会計」では、会社の経営状態、経営の良し悪しを、個々の会社が公表しているナマの会計データを駆使して分析する方法を学びます。

 経営学部でこの科目をしっかり学べば、「松下電器は1年間にどのくらい利益をあげているか」「ヒット商品の誕生は、会社の利益にどのように反映されるのか」という問題について、学生自身がデータを活用しながら、納得のいく答えをだすことができます。

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