龍谷大学大学院経営学研究科は、1966年(昭和41年)経営学部開設を基礎として、1982年(昭和57年)に設置されました。以来40年近くにわたり、一般学生から社会人、そして近年では、大連外国語大学日本語学院との提携等により多くの留学生まで幅広く受け入れ、優秀な人材を輩出してまいりました。
本研究科では、建学の精神をふまえつつ、経営学の高度で専門的な知識を会得するための研究の推進および応用能力の涵養を通じて、複雑な構造と機能をそなえた現代社会の要請にこたえる専門職業人および研究者の育成を教育理念・目的として掲げ、修士課程および博士後期課程を設置しています。
周知のように、私たちは現在、国際紛争による世界秩序の動乱、地球環境問題に起因する異常気象、AIを始めとする科学技術の目ざましい発展がもたらす功罪など、激しく変化する、先行きが不透明な時代を生きています。もちろん、企業に代表される組織も環境内的存在であるので、その運営に携わるリーダーや管理者は、こうした現代の乱流的な時代に組織をうまく適応させ、その存続を目指さなければなりません。
そのためにリーダーに求められるのは、全体状況を俯瞰的に捉え、問題の本質を迅速かつ的確に見抜く「洞察力」、雑多な情報を整理し概念化したうえで、問題解決のための斬新なアイデアを創出する「構想力」、創出されたアイデアを具現化しタイムリーに実行する「決断力」といった創造的で革新的なスキルである、と考えられます。もちろん、これら組織のリーダーや上位の管理者に求められるスキルは、直観的・感覚的属性を内包しているので、本来かなりの実務経験を積まなければ身に付きません。とはいえ、こうしたセンスや感性が問われるスキルも(例えば、全体状況を俯瞰的に捉えるために経営戦略論の知見が有用であるように)、しっかりとした知識や理論的な基盤なしには効果的に発揮することができないことも事実です。その意味で、高度な専門知識を修得することには大いに意義があるのです。
このようなことから、本研究科では、有能な組織リーダーを育成することに力点を置いたカリキュラムを編成しております。その一例として、指導教員から専門的な知識や理論をより深く学べるように「演習」を週2回開講している点をあげることができます。これからも、本研究科で修得した専門的・理論的な知識が将来の実務経験に活かされ、卓越した実践的スキルを有するリーダーへと成長できるように、より良いカリキュラムの編成に努めていきたいと考えております。
経営学研究科長
岩田 浩