以下の内容は、
2024年度入学生以前の内容です。
地方の過疎化や産業衰退など、現代社会の諸問題は自分とどこかでつながっています。
将来、自分が解決すべき課題として現れる可能性もあります。
藤岡ゼミでは、これらの問題に対して、一人ひとりが積極的に関わっていきます。
原田 真友子さん
4年生(島根県立松江商業高等学校 出身)
ゼミではマーケティングの基礎から実践的に学びます。少人数のチームに分かれて商品開発や販売などさまざまな活動に取り組んでいます。時には、青森や和歌山、東京などに足を延ばすこともある、とてもアクティブなゼミです。現在は、「マーケティングを通じて産地と消費地をつなぎ社会に変化を起こす」をテーマに、「ぶどう山椒の発祥地を未来へつなぐプロジェクト」をすすめています。農家の減少、若年層の農家離れなどにより、農業の継承が難しい状況にあるぶどう山椒の栽培地、和歌山県有田川町を訪れ、労働人口の減少、その土地固有の伝統的文化の継承といった問題解決の糸口を探るのがこのプロジェクトの目的です。
ゼミでは、課題の解決に向けてどのような行動を取るべきなのかを考えます。農家の方々から直接お話を聞くことで、社会課題に対する学びには、現場における実情の把握が欠かせないと感じました。また、私たちの取り組みを現地の方々に発表する場では、さまざまな意見やアイデアをいただき、自分たちに今何ができるかを考えるきっかけにもなりました。社会課題の解決には、こうした地道なアプローチの継続が重要で、一人ひとりの小さな行動の積み重ねが大きな結果につながると考えます。このプロジェクトに関わってくださる企業や消費者が年々増えているのも、先輩たちや私たちがこれまで取り組んできた成果といえるでしょう。
社会課題は決して他人事ではなく、人間が生きていくうえで、必ず関わってくる重要な問題です。私たち一人ひとりが自分ごととしてとらえ、真剣に考えていくことで、解決の糸口が見つかるかも知れません。実際に現地に足を運んで自分たちで課題を発見し、解決策を考え抜いた経験により、物事をより深く考える姿勢が身につきました。今後もこの姿勢を忘れず、身近な問題に目を向けていければと思います。
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社会課題の解決に役立つ情報通信技術であるICT(Information and Communication Technology)も、実際に利用していると問題点が浮上してきます。
そんなICTを実際に活用し、自分たちが直面した問題に対する解決策を考えていきます。
大森 航さん
3年生(滋賀県立草津東高等学校 出身)
「組織におけるICT活用を考える〜Webコンテンツと人・組織の関係〜」というゼミのテーマに沿って、グループ単位で活動し、チーム内でもPDCAサイクルやOODAループを活用した研究をすすめています。グループワークでは、学内におけるICT問題に焦点を当て、実際に私たち自身がICTツールを活用しながらログデータなどのデータを集積していきます。そして、集めたデータを分析して課題や改善点を見つけ出し、最終的に自分たちが発見した課題の解決をめざします。
本学では、多くの場所やコンテンツでICTが用いられています。それを実際に利用するなかで、私たちはいくつかの問題にぶつかりました。例えば、情報の発信源の混在です。この問題をこのままにしておくと、情報の見逃しや情報の複雑化による閲覧数の低下などが懸念されます。そういった問題に対し、私たちは情報収集ツールとして10代から20代の若者の多くが利用するTwitterに着目しました。学生目線で情報の取捨選択を行い、閲覧者へ最低限の情報を発信することが解決につながると考えたのです。最適な情報発信とともに閲覧数増加と認知度アップのため、ターゲットへのアプローチ方法も研究しています。情報があふれる時代、的確な情報収集やターゲットに沿った発信方法を考え抜いたこの経験は社会に出ても必ず活かせると思います。
情報を発信する場合、受け手のニーズだけでなく、読みやすさや見やすさ、理解しやすさを心がけ、スムーズに発信する必要があります。そのためにはまず、チーム活動を円滑にすすめなければなりません。時には行き詰まり、活動が停滞する事態もありながら、チームの分析・改善まで行う力を養えたのは大きな収穫です。1人から2人、3人と人数が増えるごとに、「1+1≧2」となるチーム力の大切さを学びました。
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長年、企業が従業員に求める能力の上位に、コミュニケーション能力が挙げられます。
濱田ゼミでは、財務諸表を読み解く能力を身につけるとともに、周囲の人たちと協調してチームワークで課題解決に当たる能力も高めることができます。
大野 琉之介さん
3年生(兵庫県立小野高等学校 出身)
濱田ゼミでは、「今どのような企業が利益を上げているか」「これからどのような企業が成長するのか」などを、各企業の財務諸表および関連データに基づき、分析を行います。授業としてのゼミだけでなく、学生だけで会議を開くサブゼミが週2回以上も設けられていて、分析した結果をチーム内で共有しながらお互いの考えを深めていきます。企業についての情報収集や分析内容のまとめ、さらに発表のストーリーを創造するなど、すべてを自分たちで考えてつくり上げていくのが大きな特徴です。
濱田ゼミでは、定期的に活動の振り返りの機会を設け、各自が身につけた能力と課題点をお互いに発見、確認、分析します。こうすることで、一人ひとりが自分の足りない部分に気づき、改善に向けて行動に移せるようになります。さらに、こうした取り組みをとおして、社会人の基礎力ともいえるコミュニケーション能力の向上も期待できます。ゼミでは社会人に必要とされるコミュニケーション能力を、発信力・傾聴力・統合力と考え、サブゼミの際の話す・聞く・意見を統合するといった行動をもとにお互いに評価し合います。
サブゼミでは、会議での発言力と傾聴力の両方が必要とされます。私自身、最初は発言するだけで、相手の意見を聞き、まとめることはあまり得意ではありませんでした。しかし、定期的にサブゼミに出席するなかで改善すべき点や目標が明らかになり、チームで協力し合うことで徐々に改善できました。財務諸表の見方にも変化が表れました。以前は断片的な情報しか読み取れませんでしたが、今では企業が伸びている要因を探るなど、データをもとにしてより深い部分まで読み取り、考えられるようになりました。
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個人では難しくても、チームとして取り組むことで高い成果を生み出すことができます。
毎月、チームで企画を考える実践的な体験をとおして、企業などの組織で求められるコミュニケーション能力を磨きます。
増田 愛梨さん
3年生(滋賀県 光泉高等学校※ 出身)
※現・光泉カトリック高等学校
ゼミでは、新奇性のある企画の構築力を体験的に修得することを目標に掲げています。チーム単位で、個人ワークと会議を繰り返し企画の構築をめざします。これまでにない企画をつくり出すためには、分散している情報をチームで集約・共有し、それらを組み替える力が要求されます。こうした取り組みをとおして、私たちが本来持つ責任感・発信力・傾聴力・創造力など8つの特性のうちどれを発揮すべきかを学び、さらに自分に不足している特性に気づき伸ばすことが可能です。
大学以前の教育では、個人能力の養成が重視され、企業などで活躍するのに必要な組織能力の養成はあまり行われません。その結果、学生が必要と考えるスキルと、企業が学生に求めるスキルに差が生じています。私たちのチームは、1ヶ月ごとに新奇性のある企画を生み出す特殊なプログラムを実践的に学び、この問題の解決をめざしています。チームで企画を構築するためには、与えられたタスクをやり切る能力、情報を正確に伝え相手の考えを理解する能力、異なる意見をつなげて一つにするコミュニケーション能力が求められます。毎月、特殊なプログラムを遂行していくことで、徐々に企業が従業員に求める能力が養われます。
ゼミでのさまざまな取り組みを経験し、チーム活動における本当の意味でのコミュニケーション能力の重要性を実感できました。プログラムに参加した当初に感じていた自分の意見を伝えることへの苦手意識も払拭されました。通常なら、社会に出て組織で働くために必要とされる能力を、ゼミ活動をとおして学生の間に養えたのは大きな収穫です。卒業後は学生時代に培った能力を発揮して、組織のパフォーマンス向上に貢献したいと考えています。
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大前 真悠さん
4年生(岐阜県立益田清風高等学校 出身)
私のゼミでは『世界標準の経営理論』を題材に各理論を読み解き、実践的に経営理論の修得をめざします。学生同士の発表をはじめ、中小企業懸賞論文の応募に向けた論文執筆や現地視察などのアウトプットをとおして経営理論への理解が深まり、現実の課題解決につながる経営理論の活用法も考察できました。卒業論文では、以前から気になっていた地域格差問題を取り上げ、ソーシャルキャピタルという点から問題の解決策を探りました。
杉谷 真依子さん
3年生(大阪府立今宮高等学校 出身)
財務諸表の基礎を学んでから実際に株式ポートフォリオを作成し、約半年かけて日本経済新聞社主催の「日経STOCKリーグ」に向けたレポートをつくります。財務諸表を用いた調査や株式銘柄の選定を行うなかで実践的に会計知識が身につき、多くの企業情報を調べることで視野も広がりました。卒業論文ではリーグでの反省点を踏まえたオリジナルのポートフォリオを作成します。学びの集大成となる完成度の高いレポートになると確信しています。