研究対象は、中小企業やベンチャー（スタートアップ）、その集合体である産業集積を中心にしています。近年、大企業は情報統制の中でほとんど生々しい情報を外に出してくれなくなってきました。私は、「なぜその現象が起こっているのか？」にとても興味があるので、因果関係を特定するため、生々しい話を聞ける研究対象を選んできています。
　私は研究対象を深く知ることが好きなので、研究手法については「道具」ととらえています。ですから、インタビューのような直接聞き取りによる情報収集もすれば、アンケートから数値データに変換しての多変量解析、テキストデータをもちいてのテキストマイニングなどもやります。仮説構築から検証、また伝統的な実証主義のアプローチもとりますし、研究対象によっては解釈主義的なアプローチもします。研究手法は道具なのであまり好き嫌いはなく、なんでも勉強しながら取り組むタイプです。これからやってみたいのはWebスクレイピングによる大規模データ取得と解析です。私が教員になってからの20年で驚くほど研究環境も変わりました。できることならばそれについて行きたいと思っています。